百白 Nam, Jong Hyun Solo Exhibition

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百白 Nam, Jong Hyun Solo Exhibition

2018. 10. 10 (水)〜 10. 15 (月)

11 : 00  ~  18 : 00   (最終日 16 : 00 まで)

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作家ノート(artist note

写真は光で描く絵である。

私は主に風景と静物を撮る。風景というのは流れる時間を記録する方法で、静物というのはその被写体が持つ内面の精神を表現する方法である。いずれも風景と事物の本質に近づけるための私ならではの努力であり、拘りである。

 特に、静物写真は、最も魅力的でありながらも試験も実験も試みも失敗も多かった作業であった。

物事は、通常の写真で記録する際、光と影、すなわちコントラストで存在感を表現することが多いが、私はそのような再現の方式ではなく、機能から離された本来の姿を表現するために、最大限のコントラストと影を目と手から削除する方式でそれらを記録した。

写真で物事を記録するためには、必然的に存在すべく影を消すこと、その影ではなく余白を通して、私は事物にさらに近づくことができた。

その影を消し、余白を満たす時間を過ごしながら、写真を表わす基である印画紙として韓紙を選ぶことにした。影を消した物事が韓紙の上に描かれ、千年の絵である水墨画の様に感じられ、静物写真が本来の位置を見つけた様な確信を持つようになった。
百紙とも呼ばれる韓紙は、その字に【白】ではなく、【百】が使われる理由は、椿を切って、蒸し、煮て、乾かし、剥き、また煮て、叩いて、紙を開いて、乾かして、また叩く、のべ99回の工程を経て最終的に紙を使う者が100回目の工程として仕上げるという話を聴いて、私が描きたい静物がおさまる処はまさにここであるという結論に至った。

物事をじっと覗き込んでいると、百の心と百の考えが交差し、それを完全に自分の視線で残したい欲が百の時間が積もった韓紙に出会い、物事が持っている本来の美しさが欲ではなく、絵としてよく染み込まれた感触を受けたりする。

古い語源のように写真は、光で描く絵である。沈黙する物事が私の写真を通して韓紙に染み込まれ、その心が写真を鑑賞する人々の心に美しく伝えられたら、幸いである。

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